トラック運転手はなぜ生活習慣病になりやすいのか?
自分は現在34歳で、毎日大型トレーラーのハンドルを握っています。
朝4時に出勤して、長い時間を運転席という限られた空間で過ごす毎日。職業柄、周りの同業者の健康状態を見聞きすることも多いんですが、率直に言ってトラック運転手って「生活習慣病」に極めてなりやすい環境で働いているなって痛感します。
なぜ運転手が生活習慣病になりやすいのか? その理由は、日々の仕事の特性を考えれば一目瞭然ですよね。
まず、圧倒的な運動不足。一日の大半を座りっぱなしで過ごすので、消費カロリーは思いのほか少ないんです。荷役作業がある場合でも、基本的には同じ動作の繰り返しになりがちで、全身をバランスよく動かす有酸素運動にはなりにくいんですよね。
次に、不規則な食事時間。荷待ちの時間や渋滞の状況、納品先の都合によって、ご飯を食べるタイミングは毎日バラバラ。決まった時間に規則正しく食べるなんて、ほぼ不可能じゃないですか。
そして、慢性的な睡眠不足とストレス。早朝や深夜の不規則なシフトに加えて、交通状況や時間指定のプレッシャーに常にさらされています。長時間の集中を強いられる運転は、交感神経をずっと優位にしちゃって、心身ともに休まる暇がないんですよね。
こんな過酷な環境の中で、手軽にカロリーを摂取できるコンビニ弁当やカップ麺、眠気覚ましの甘い缶コーヒーばかり口にしていると、歳を重ねた時に体は悲鳴を上げてしまいます。
健康には人一倍気をつけている自分の立場から、トラック運転手が特に気をつけるべき生活習慣病とその怖さ、そして自分が実践している対策について、実体験を交えながら詳しく書いていきますね!
今までの自分の食生活
この記事を読んでくれている読者さんは、平日はどんな食生活をしていますか??
自分で、または奥さんに作ってもらったお弁当を持って、朝早い人は朝ご飯に、またはお昼に食べたり。弁当を作る時間はないから、コンビニやパーキングのフードコートで食事を済ませたり。自分は独身なので「作る」ということはせず、コンビニ食がメインで、菓子パンやホットスナック、おにぎりなんかをよく食べてました。休日は自炊とか面倒だったので、すき家で買ってきて食べるか、酷いとマックで済ますなんてこともありました。
食費が無くなってくるとスーパーで惣菜を買って家で食べる。とにかく野菜は全くと言っていいくらい食べないで、栄養が偏った生活が基本だったんです。
運転手が気をつけたい6つの生活習慣病

1. 糖尿病:日本人の体質とコンビニ食の相性の悪さ
生活習慣病の代表格とも言えるのが「2型糖尿病」です。
実は、日本人は欧米人に比べてインスリン(血糖値を下げるホルモン)の分泌量が約半分しかないって言われているんです。つまり、少し太っただけでも、あるいは少し糖質を摂りすぎただけでも、簡単に糖尿病になりやすい体質を持っているんですよね。もともと粗食に耐えられるように進化してきた農耕民族の遺伝子が、現代の飽食の時代に追いついていないとも言えます。
それなのに、現代の食生活は脂質と糖質がたっぷりの「欧米化」が進んでいます。運転の合間にコンビニで買う大盛りの唐揚げ弁当や甘い菓子パン、眠気覚ましに何本も飲む微糖の缶コーヒーやエナジードリンク。これらは血糖値を急激に上昇させる「血糖値スパイク」を引き起こしちゃうんです。
不規則な食事と運動不足が重なる運転手にとって、糖尿病は決して他人事じゃないですよ。初期は自覚症状がないんですが、一度なってしまうと完治は難しく、失明や人工透析、足の切断など、一生付き合っていかなきゃいけない恐ろしい合併症を引き起こす病気なんです。
2. 高血圧:座りっぱなしと塩分過多の代償
「血圧が高めだね」と健康診断で言われている運転手、本当に多いですよね。
長時間同じ姿勢で座り続けていると、下半身の血流が悪くなります。そこに、渋滞や割り込み、納品時間のプレッシャーなどのストレスや緊張状態が加わると、自律神経が乱れて血管が収縮し、血圧が上がりやすくなるんです。
さらに大きな問題なのが「塩分」。手軽に食べられるコンビニ弁当やカップラーメン、サービスエリアの濃い味付けの定食なんかは、どうしても塩分が多くなりがちです。「汗をかくから塩分が必要だ」と思いがちですが、現代の食事は普通に食べているだけでも塩分過多になりやすいんですよ。
濃い味付けのものを好んで食べていると、体内の塩分濃度を下げるために血液量が増え、結果として血管の壁に強い圧力がかかり続けることになります。これが高血圧のメカニズム。高血圧が続くと血管が痛み、将来的に脳卒中などのリスクを跳ね上げてしまうんです。
3. 脂質異常症:悪玉コレステロールの蓄積
血液中の脂質(コレステロールや中性脂肪)のバランスが崩れるのが「脂質異常症」です。
運転手のご飯って、手っ取り早くお腹を満たせる揚げ物や肉類、炭水化物に偏りがちですよね。野菜不足のまま、唐揚げ弁当やカツ丼、マヨネーズたっぷりのパンばかり食べていると、血液中のLDL(悪玉)コレステロールや中性脂肪が増加しちゃいます。
一方で、運動不足によって血管を掃除してくれるHDL(善玉)コレステロールは減少してしまうんです。
これも高血圧や糖尿病と同じで自覚症状がほとんどないから放置されがちなんですが、血液がドロドロになり、血管の壁に脂質がこびりつく原因になります。これが後で説明する動脈硬化の引き金になるんですよ。
4. 動脈硬化・心筋梗塞:血管が詰まる恐怖

糖尿病、高血圧、脂質異常症。これらが重なると、血管の壁が厚く硬くなる「動脈硬化」が急速に進みます。これらは「死の四重奏」とも呼ばれていて、複数重なることでリスクが掛け算式に増えていくんです。
血管が硬くなり、内側にプラーク(脂肪の塊)が溜まって血管が細くなると、最終的には血栓ができて血管が完全に詰まってしまいます。これが心臓の血管(冠動脈)で起きれば「心筋梗塞」、脳の血管で起きれば「脳梗塞」です。
運転中に突然胸の激痛に襲われ、心筋梗塞を起こせば、意識を失って大事故に直結します。自分だけでなく、周りの一般車両や歩行者を巻き込む大惨事になりかねない。プロドライバーとして絶対に避けなきゃいけない最悪の事態ですよね。
5. 睡眠時無呼吸症候群(SAS):居眠り運転の引き金
トラック運転手特有の悩みとして多くて、国土交通省も注意喚起しているのが「睡眠時無呼吸症候群(SAS)」です。
寝ている間に何度も呼吸が止まってしまう病気で、主な原因は肥満による首周りの脂肪なんです。仰向けに寝た時に、重力で首の脂肪が気道を圧迫することで呼吸が止まっちゃうんですよね。
しっかり寝たつもりでも、体が酸欠状態になっているため脳や体が全く休まっておらず、日中に強烈な眠気に襲われます。これが「居眠り運転」のリスクを跳ね上げるんです。
「最近太ってきた」「いびきがうるさいと家族に言われた」「日中、気絶するように眠くなることがある」という人は、早急に病院で検査を受けるべきですよ!CPAP(シーパップ)という治療器具を使うことで劇的に改善するケースも多いですから。
6. 歯周病:口の中の細菌が全身を巡る
意外かもしれないですが、「歯周病」も立派な生活習慣病であり、運転手にとって大きなリスクなんです。
長時間の運転中は、ストレスや集中から無意識に歯を食いしばっていることが多くて、歯や歯茎に大きな負担がかかっています。さらに、不規則な食事や甘い缶コーヒーの常飲で口内環境は悪化しやすいんですよね。
おまけに「忙しくて歯医者に行く時間がない」「予約しても仕事の都合でキャンセルになりがち」なんて理由で、虫歯や歯周病を放置しがちじゃないですか。
恐ろしいのは、歯周病はただ歯が抜けるだけの病気じゃないってこと。歯周病菌が歯茎の毛細血管から全身の血流に乗って、血管の壁に炎症を起こして動脈硬化を促進させることが近年の研究でわかっているんです。歯周病を放置していると、心筋梗塞のリスクが跳ね上がるとも言われています。たかが歯周病と侮っちゃダメですよ。
自分なりの対策:病気は「防げる」もの

がんは遺伝や確率的な要素もありますが、糖尿病や高血圧などの生活習慣病は、日々の対策次第で95%以上防げると自分は考えています。だからこそ、自分は毎日のルーティンとしていくつかの対策を実践しているんです。
まず、食事の改善。朝4時に出勤する時の朝食は、ゆで卵2個とプロテインバーと決めています。手軽に良質なタンパク質を摂って、急激な血糖値の上昇(糖質)を抑えるためです。
運転中の間食も、スナック菓子や甘い缶コーヒーの誘惑を断ち切って、素焼きのミックスナッツやブラックコーヒーにしています。ナッツは良質な脂質が含まれていて、腹持ちも良いのでおすすめですよ!コンビニに寄る回数自体を減らすことも、無駄な買い食いを防ぐ有効な手段です。
そして、運動の習慣化。自分は週に4回、自重での筋トレを行っています。
「仕事で疲れているのに筋トレなんて無理だよ」と思うかもしれませんが、長時間座りっぱなしの仕事だからこそ、意識して筋肉を動かす時間を作らないと体はどんどん衰えていくんです。スクワットや腕立て伏せなど、特別な器具がなくてもできることから始めるのがコツですね。筋肉量が維持できれば基礎代謝も上がり、太りにくい体を作ることができます。
最後に
日本人の体質は、もともと粗食に耐えられるようにできています。そこに欧米化された高カロリー・高脂質な食事が入り込み、さらに運転手という「座りっぱなし・不規則・高ストレス」な環境が掛け合わされば、病気にならない方が不思議なくらいですよね。
健康を失えば、大型トラックのハンドルを握ることはできなくなります。家族を養うことも、自分の好きなことを楽しむこともできなくなってしまいます。
「今日は疲れたからコンビニ弁当でいいや」「運動は明日からでいいや」という日々の小さな妥協の積み重ねが、10年後、20年後の自分の首を絞めることになるんです。
プロドライバーとして長く、そして安全に走り続けるためにも、今日食べるもの、今日飲むものから少しずつ見直してみてはどうでしょうか? 自分の体は、自分自身で守るしかないんですから!


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